2024.02.28

歯の健康を守る栄養ガイド:カルシウムだけじゃない、歯を強くする栄養素

はじめに

健康を保つために栄養のことを考えるのは、当然のことです。歯についても同様です。歯を丈夫にする為に、カルシウムを取らないといけないと思われる方が多いようです。しかし、歯の健康を維持するためには、歯だけに限らず、歯を支えている顎の骨(歯槽骨)・歯の周囲の歯ぐき(歯肉)・それらを連結している歯根の周りの組織(歯根膜)を健康に保つ必要があります。それに、胎児の時期から老年期に至るまで考慮が必要な栄養素は変化します

歯の成長と栄養

因みに歯は、胎生(お母さんのお腹の中にいる時期)7週頃から作られ始めます。その後14週頃からは、石灰化(細胞間にカルシウムイオン等が沈着して固くなる現象)が始まります。このような歯の成長は、16歳ごろまで続きます。また、それ以降も健康な歯を保ち続けるには、歯だけではなく、お口全体に良い栄養バランスを心がける必要があります。

歯を強くする栄養素

すなわち、年齢にかかわらずカルシウムをたくさん取れば、歯がつよくなるわけではありません。永久歯が生えてから、いくらカルシウムを取っても歯は強くならないのです。赤ちゃんを授かられたお母さんは、お腹の赤ちゃんの歯を強くするために、カルシウム不足にならないように心掛けなければいけないのです。歯を強くする食べ物としては、骨や歯の基礎になるカルシウム・ミネラル等をたくさん含んだ牛乳やチーズ・ヨーグルトのような乳製品・小魚類に加え、ミネラルの豊富な海藻類などが推奨されます。でも、その頃に十分な栄養摂取ができなかったお母さんも居られると思います。決して心配することは、ありません。フッ化物等を用いて、お子様の歯の表面を強化・修復処理することもできます。そのような場合は特に、歯が生えてきてからの清掃ケアをしっかりしてあげることが大切です。

歯の健康

確かに歯は、主にカルシウムでできていますが、その基礎となっているものはタンパク質です。加えて、歯の強化にはマグネシウムや亜鉛も必要で、ビタミン類(ビタミンK等)はカルシウムの吸収を促します。

そして、歯の周囲にある歯や(歯を支えている顎の骨)歯槽骨をカバーしているのが歯肉ですが、コラーゲン等の線維性の結合組織を含み豊富な血管で栄養されています。これらの組織には、コラーゲン生成に必要なビタミンCやコラーゲン生成を阻害させないようにしてくれるビタミンBが必要になります。また、ビタミンCやビタミンKは歯肉の炎症・出血抑制に効果があります。

高齢者の歯と健康

この頃では、超高齢化社会の状況の中で、健康長寿を目指そうとする様々な活動が行われています。バランスの良い食事をしてくださいと言われても、歯が無いことや入れた入れ歯や被せの調子が悪いと、しっかりと噛めません。その結果、あまり噛まなくてもよい炭水化物や菓子類などに偏る傾向があります。すなわち、先に記載しましたように健康維持に必要なタンパク質ビタミン類が豊富な野菜・魚介類等を敬遠してしまうことになるようです。病気ではないけれど、加齢とともに起こる活力低下状態をフレイルと言います。お口の機能についてもオーラルフレイルという言葉があります。健康長寿を全うするためには、若い時からお口のケアを欠かさないことに加え、バランスの良い食事や運動が必要です。よしんば、歯の治療に行けない場合でも調理方法を工夫することで補えます。生まれる前から歯の成長は、始まります。歯が生え始めてから90年近く元気で楽しく生活するためにもお口の健康管理を、日頃の食生活からも心がけていただきたいと思います。

■医療法人 創歯会 佐古歯科医院の特徴

個別対応
患者さん一人ひとりのニーズに合わせた個別の治療計画を策定いたします。患者さんとのコミュニケーションを大切にし、それぞれの状態とニーズに応じた治療を提供しています。

豊富な知識量
患者さんに治療のリスクと対策について十分に理解していただくため、分かりやすい説明と情報提供を心がけています。質問や不安がある場合は、専門のスタッフが丁寧に対応します。

佐古歯科医院は、心斎橋駅(北改札)から徒歩1分の歯医者です。当院では、患者様に最適な治療サービスをご提供出来るように、スタッフ一同お待ちしております。気になる事がございましたら一度ご来院下さい。